デザイナーコラム

旅記Ⅲ|天孫降臨の地@宮崎

行った事がない土地や神社はまだまだたくさんあります。
ご縁があって行った土地や神社、みなさんに紹介したい素敵な場所などを「旅記」としてご紹介して行きたいと思います。

先日行った、福岡・宮崎旅行の続きです。
今回は宮崎の素敵な場所をご紹介いたします。

日本建国神話 始まりの土地 高千穂町

全国的にも、神々の故郷・神々が降り立った地として知られているのが宮崎県高千穂町です。
日本創生の神話が記されている古事記においても、神々が降り立った最初の土地として記されています。

古事記の中にある天孫降臨の神話によると、神々の住む高天原から地上へ一柱の神が降臨し、その後、その神の系譜3代目にカムヤマトイワレヒコとよばれる神様がお生まれになりました。また、その別名を「神武」といい、現在の125代天皇陛下の今天皇に連なる初代天皇陛下の誕生とされています。

天岩戸神社

古事記の中でも有名な、天照大御神の岩戸隠れの神話に登場する天岩戸(あまのいわと)。その天岩戸が地上に実在するとして祀られているのが天岩戸神社です。
天岩戸神社には、岩戸川を挟んで西本宮と東本宮があります。それぞれご紹介いたします。

天岩戸神社(西本宮)

天照大御神が御隠れになられた天岩戸(洞窟)を御神体としてお祀りしています。
御祭神は天照大御神(大日要尊)です。
西本宮には、一般的な本殿は存在せず、天岩戸を直接拝むための「天岩戸遥拝所」が拝殿の裏側に設置され、離れたところから天岩戸を拝めるようになっています。


神職者の案内なしには入場はできません。遥拝所へ入るために、入り口付近でお祓いをしていただき、天岩戸遥拝所へ向かいます。
天岩戸遥拝所は撮影禁止の神聖な場所で、ものすごい御神氣でした。

◆天岩戸神社(西本宮)
住所:宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸1073-1

天岩戸神社(東本宮)

東本宮は、天照大御神が天岩戸からお出ましになられた後、最初にお住まいになられた場所をお祀りしている神社です。
こちらも御祭神は天照大御神です。


東本宮の先には、杉の木の根元から染み出している御神水があります。そこから更に進むと(東本宮の裏)、樹齢600年に樹根で繋がった七本杉があります。
七本杉は、天岩戸にも近く御神域でもあります。とても神秘的な空間と御神氣を感じることができました。
天岩戸神社に行った際は、ぜひ足を延ばして七本杉を見てみてください。

◆天岩戸神社(東本宮)
住所:宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸1073-1

神話で八百万の神々が会議したとされる天安河原

天安河原は、岩戸隠れの神話の中で、八百万の神々が大集合し、洞窟へ籠って出てこない天照大御神を天岩戸から出すために連日会議を行ったとされる場所です。
西本宮から10分ほどする場所にあり、岩戸川沿いを進んだところにあります。
天安河原への道中は、木漏れ日が差し込み、清らかな岩戸川の水流音が心地よく、歩いているだけでも整うような感覚になりました。
岩戸川には、「太鼓橋」も架けられています。

この橋を境に、私たちの世界と神が住まう領域との境界を明白にするという意味があります。

天安河原は、仰慕窟(ぎょうぼがいわや)とよばれている巨大な洞窟があります。
岩戸隠れの神話では、この洞窟やすぐ目の前の河原に、八百万の神々が集まって連日会議が繰り広げられたといわれています。


天安河原へ向かう岩戸川沿いは、大自然に守られた清らかなエネルギーが流れています。
大自然のエネルギーを感じに足を延ばしてみてください。

◆天安河原
住所:宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸

高千穂八十八社の総鎮守 高千穂神社

創建は1900年前にさかのぼるといわれている歴史ある神社です。
御祭神は、高千穂皇神・十社大明神をお祀りしています。天孫降臨の地である高千穂の八十八社の総鎮守であるといわれています。

高千穂神社が所蔵している「鉄造狛犬一対」は国指定重要文化財となっています。
境内は木々に囲まれ、凛とした空気が流れており、落ち着いた空間が広がっていました。

境内にある「夫婦杉(めおとすぎ)」も有名で、幹の繋がった2本はまるで夫婦のようでした。
この杉の周りを恋人や夫婦で3回周ると、縁結び・家内安全・子孫繁栄などのご利益があるそうです。ぜひ良縁を祈願してみてください^^

◆高千穂神社
住所:宮崎県西臼杵郡高千穂町三田井1037

日本滝百選にも選ばれる名滝 高千穂峡

高千穂峡は、高千穂町に位置する五ヶ瀬川沿いの峡谷で、高さ80メートルといった断崖が東西7キロメートルに渡って続きます。
「五箇瀬川峡谷」として、国の名勝天然記念物に指定されています。

この地の「真名井の滝」は、日本の滝百選のひとつに選定されています。
天孫降臨の際、この地に水がなかったため、天村雲命(あめのむらくものみこと)が水種を移した「天真名井」の水が滝となって流れ落ちているとされています。

今回はレンタル自転車を借りていたので、高千穂神社から自転車で向かいましたが、道中風を切り、とても気持ちのいいサイクリングができました。
ただ、高千穂峡に向けて坂をぐんぐん降りて行くので、帰りは坂道で足がパンパンになりました。
大自然の流れるエネルギーを感じることができる、とっても素敵な場所でした。

◆高千穂峡
住所:宮崎県西臼杵郡高千穂町向山

みぞぎ発祥の地 江田神社

江田神社は、日本最初の夫婦といわれる伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)を祀っています。

境内は木々に囲まれており、同じ敷地内には、伊邪那岐命が黄泉の国で穢れた体を清めるために身を沈めた「みそぎ池」があり、この地で天照大御神・月読尊・須佐之男命の3神を生み出したといわれいます。
みそぎ池付近は空気が更に違く、とてもエネルギーの高い所でした。


みそぎ池を少し進むと見えてくるのが「みそぎ御殿」。ご家族でみそぎ御殿を守り、みそぎ池を護っているようです。
境内をお守りしているおばあ様にお話を伺うことができ、色々と教えて頂きました。
また手を合わせに行きたい場所です。

江田神社全体はとても広い敷地で、木々に囲まれ、神聖な神域で非常に御神氣の強い神社でした。
宮崎に行った際は、また訪れたい神社です。

◆江田神社
住所:宮崎県宮崎市阿波岐原町産母127

貝殻でできた青島 青島神社

宮崎市青島のほぼ中央に鎮座する青島神社。


「鬼の洗濯板」とよばれる奇岩の景色が広がり、隆起海床と奇形波蝕痕として国の天然記念物に指定されています。
青島は、700万年前の隆起海床に貝殻が堆積してできた島です。

青島神社は、彦火火出見命・豊玉姫命・塩筒大神をお祀りしています。
良縁結びや航海・交通安全の神様として信仰されています。

本殿の右に続く道を進んでいくと、ビロウ樹に囲まれた元宮があり、弥生時代から祭祀が行われていたと伝えられています。
↓こちらは龍神が宿るといわれる木。青島に移住した友人が教えてくれました。とても迫力があり美しかったです。

優しいエネルギーで満たされていた青島神社。
帰り際に、龍神様がお見送りをして下さいました。

◆青島神社
住所:宮崎県宮崎市青島2丁目13番1号

青島では、昨年移住した友人とも再開でき、とても楽しい時間を過ごすことができました。
旅行は一人で行くことが多かったのですが、親しい友人と行ったり現地で再会したり、同じ時間を共有する旅もいいなと実感しました。

今回道路状況や時間の都合で行けなかったところもたくさんあるので、ぜひまた九州を巡りに行きたいと思います。
大自然のエネルギーと、御神氣、人の温かさをとっても感じた3日間でした^^

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